エリキュースに間質性肺炎の副作用(頻度不明)があるのはご存知ですか?
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処方のチェックをしていたら、明日からの処方にエリキュースが含まれていない患者さんがいらっしゃいました。
エリキュースは他の薬と飲み始めた日が違っていたので、もしかしたら処方に入れ忘れちゃったのかな⁇と思い、処方医のK医師に確認のお電話をしたところ「あ、ナシでOK!」とお返事をいただきました。
カルテをみても特に出血があったわけでもなく手術を控えているわけでもなく「??」と思ったのですが、ステロイドパルスをしたり、肺が真っ白なレントゲン写真が載っていたりと、状態は良くなさそう…。
とりあえずカルテに疑義照会の記録を残していたら、隣にいた病棟担当者がこの患者さんの状態を知っていて、教えてくれました。
- 両肺がどんどん白くなって、間質性肺炎を疑ってステロイドパルスをしている
- 昨日医師と薬剤師が相談していたから、薬剤が原因である可能性を考えてエリキュースを切ったのではないか
うちの薬剤師のカラトンは、以前に「エリキュースによる間質性肺炎」を経験したことがあるそうです。
(その時はDLST陽性、KL6上昇、好酸球は上昇なし)
この副作用、エリキュースの患者向け小冊子にも書いてありますね!
エリキュースの添付文書の記載は次の通りです。
11.1 重大な副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。11.1.2 間質性肺疾患(頻度不明)
エリキュース添付文書より
咳嗽、血痰、息切れ、呼吸困難、発熱、肺音の異常等が認められた場合には、速やかに胸部X線、胸部CT、血清マーカー等の検査を実施すること。間質性肺疾患が疑われた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
PMDAから出ている安全性情報No.321にも根拠となる症例の一部が載っていました。
ちなみに下(↓)のような理由から「間質性肺疾患」と、大きな括りになっているんですね。
他のDOACでも同じようにあるようです。
これは覚えていないといけない副作用でしたね。