退院処方
ボリコナゾール(50)4T2×食後
ロキソプロフェン → アセトアミノフェン へ変更
うーーん、ボリコナゾール食後かぁ…。添付文書上は食間のお薬ですよねぇ。
でもこの先生、同じく食間投与のユーエフティ・ユーゼル療法の時に「食間で飲み忘れて0になるより、食後で少しでも入った方がいい」って仰ってた過去があるしなぁ…。
わざとかなぁ。うっかりかなぁ?
分からないので、聞いてみましょう。
薬剤師
先生、ボリコナゾールは食間服用なのですが…
外科医
そうなんだ。知らなかったよ。
なんで?
薬剤師
高脂肪食で吸収が低下するからです。
外科医
高脂肪食を食べないから、食後でいいよ。
という訳で、やっぱり食後のままで調剤となりました。
でも先生はご存じなかったようなので、お話できてよかったです。
この患者さんは、ご自宅に戻られてからも沢山は食べられない病状の方でした。
患者さんごとの背景を、よく考慮される先生です。
ロキソプロフェンからアセトアミノフェンに変更になっている理由は、腎機能を考慮されてのことでした。
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もう一つお勉強
ボリコナゾールは体重40㎏以上か、40㎏未満かで投与量が変わります。
ローディングが必要なので、初日は多い量を投与します。添付文書をよく見てくださいね。
そして、ちなみにですが、腎機能が悪くても腎排泄型ではないので減量は必要ありません。
ただし…ボリコナゾールの注射は、添加物の蓄積で腎機能障害が悪化するおそれがあります。だから腎機能が悪い時には注射を避けて経口剤の投与を考慮するとなっています。
腎機能障害の悪化という理由なので、腎機能が廃絶した症例では注射も使用できる可能性があります。
(薬剤性腎障害診療ガイドライン付表2より)