内視鏡室の看護師さん「ドルミカムって緑内障の人に使えないよねぇ?何を使ったらいいの?」
しらたま(添付文書を確認しつつ、隣にいたみっちーと相談しつつ…)「まず、ドルミカムも急性閉塞隅角緑内障でなければ使っていいですよ。他のものだと、プロポフォール、プレセデックス辺りですかねぇ」
内視鏡時の鎮静をしたいってことですが、「内視鏡診療におけるガイドライン」をみると、鎮静はベンゾジアゼピン系(ドルミカム・ホリゾン・サイレース)、プロポフォール、プレセデックスとなっています。
(保険適応があるかドキドキしながら答えたけど、当たってて嬉しい・・・)
ドルミカム…当院でほぼこれ。昔から使われ安全性高い。拮抗薬フルマゼニル。抗コリン作用有。
今回はもし急性閉塞隅角緑内障ならベンゾジアゼピン系は全て×
プロポフォール…持続時間短くすぐ覚める。今のところ適応外使用。脂肪乳剤。
看護師さん曰く、外科N先生は時々プロポフォールを使うけど、適応外だから今日のパートの先生は使わないと思う!って。
プレセデックス…高価。呼吸抑制少ない。徐脈や低血圧など循環注意。ローディング必要。
使い慣れていないと怖いですよね。
鎮静をするかしないかも選択があると思いますが、鎮痛(麻薬のペチジン)だけだと「痛い!」って訴えあるそう。ドルミカムをプラスしてあげると寝る、と。
痛がられてると先生も落ち着いてカメラできないよね…。
ちなみに今回の患者様は結局どうしたのか?
気になるから聞いてきました。
看護師さん「ご本人は7年前から点眼自己中断してて眼圧高いと言われたことないって。医師の判断でドルミカムを使いました。問題なかったです。」
めでたしめでたし。
ちなみにプロポフォールが適応外の件ですが、以前はN先生も適応外だから使わなかったのですが、私が「テレビのドキュメンタリー番組で使ってましたね」って話をした数ヶ月後から使うようになった気がします。他の病院でも使われていますし、早く適応拡大するといいですね。