お薬の中止指示を受けて、エナラプリルを抜いてたある日のこと…。
さゆぽん「どうしてこの患者さん、エナラプリ中止なんだろー⁇」
「あっ、カルテに『レオカーナ使用につきエナラプリル中止』って書いてある!」
レオカーナって…なんだろう?
エナラプリルの添付文書にも、分かりにくいけどたしかに禁忌として載ってました。
→「デキストラン硫酸固定化セルロース、トリプトファン固定化うんたらかんたら…を用いた吸着器によるアフェレーシスを施行中の患者」
そして数日後、透析室に薬品の補充に行ったらちょうどレオカーナの勉強会のあとで、資料をいただくことができました。
吸着型血液浄化器レオカーナ
- LDL-Cとフィブリノーゲンを吸着し、血液粘度を低下させ抹消循環を改善させる
- 血行再建術不適応のASO(閉塞性動脈硬化症)患者における潰瘍の改善・創傷治癒を目的とする医療機器である
- フォンテイン分類Ⅳ度(つまり潰瘍・壊疽)のASO患者が保険適用(高脂血症以外の患者にも適用)
- 1回約2時間、週2回が基本、12週間が1クール
保険適用にはもう少し細かく条件があったのですが、薬剤師は上記のようなことをザックリ知っていればいいかなぁと思いました。
それよりも、エナラプリル錠の禁忌の記載の方が興味がありますね。
こんなふうに書いてあります↓
🈲レオカーナとACE阻害剤
レオカーナ使用により血中キニン系の代謝が更新し、ブラジキニン産生が増大する。
ACE阻害剤はブラジキニンの代謝を阻害するため、蓄積が起こるとの考えが報告されている。
血圧低下、潮紅、嘔気、呼吸困難、頻脈等のショック症状を起こすことがあるので併用禁忌。
(エナラプリル添付文書より抜粋)
「レオカーナ治療前チェックリスト」には腎機能数値にかかわらず、休薬期間1か月以上とする、と書かれていました。そんなに…?
ちなみにARBはレオカーナ治療後に服薬していいようです。
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そしてまたまた後日…
患者さんがEVT(抹消動脈血管内治療)をされた後、医事課の方からこんな書き込みがありました。
「EVT施行すると今後レオカーナ適応困難です(治療肢問わず)」
算定の留意事項がイロイロ有るみたいですね。
おしまい。