プロスタルモンF注の濃度について(外科・イレウス)

疑義照会したこと

今回は医師に疑義照会したわけではありません。
調べて疑義を解消してから調剤した例です。

末梢から

プロスタルモンF注射液1000 2A+生食100ml 2時間かけて 朝夕

プロスタルモンはプロスタグランジンF2α製剤です。
当院では胃腸の手術における術後腸管麻痺の回復遅延の場合に、腸管蠕動を亢進させる目的で外科のN先生が時々使います。

添付文書では1000〜2000μg(1〜2A)を輸液500mlに希釈し1〜2時間(10〜20μg/分の投与速度)で1日2回点滴静注するとなっています。

添付文書よりも濃い濃度だけどいいのかな?疑問に思ったさゆポンがメーカーさんに電話で聞いてくれました。さゆポンはこういう時フットワークが軽いです。

丸石製薬学術情報部からの返答は下記の通りです↓

輸液量はしぼれます!ただし速度は守って(10~20μg/min)
高濃度時には平滑筋収縮作用の影響で①血管痛滴下不良 が起こりやすいので注意して観察してください。

電話を切ったさゆポン、何かに気づいた様子。
「あー!DIファイルに、ニャオさんが書いてくれた同じ質問の資料が入ってました…」と。
あら、先に見つけられてたら電話しなくて済んだのね(^_^;)

ニャオさんメモには上記の回答プラス透析患者についても書かれていました。

透析患者→調節不要
蛋白結合率70.9%と低いため投与後60分(尿47%、便1.5%)24時間後(尿55%、便35.4%)

このようなメモでしたが、ちゃんと排泄されるということですかね。ちなみに白鷺病院著のCKD本には「腎不全患者・透析患者の投与法に言及した文献なし」「透析性は低いと思われる」という記載がありました。腎臓悪くても通常量で大丈夫そうです。

最後に、ニャオさんメモはこんなオマケ付きでした↓(このメモ役立ちましたよ♡)

☆N医師は「たいてい生食100mlに混ぜてるなーー」と。

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