ピロリの除菌はセカンドラインからいきたいのだ、というお話

見聞きしたこと(勉強)

外科のN先生からお電話をいただいて、ピロリの除菌治療についてお話を伺う機会がありました。

「…アメリカではセカンドラインから、つまりいきなりフラジールを出したりするのが主流なんだよ。日本でも耐性化が進んでいるから『1次除菌をして効きませんでした、じゃあ次に2次除菌します』っていうんじゃ医療費も勿体ないしね…云々」

つまり、外来でボノサップ→ボノピオンでなく、いきなりボノピオンから処方してしまいたいんだというお話でした。

クラリスロマイシンの耐性がついてしまって問題になっているようですね。2000年で7%、2010年で31%耐性って報告在り。今の耐性率はもっともっと上がってそう。
先生の仰ることごもっともですわ~。
きっと日ごろの診療で、除菌の失敗を多々経験され、苦々しく思っていらっしゃるのでしょう。

タケキャブが出てきたときにその強力な胃酸分泌抑制でピロリ除菌の有効率が上がって(中性域に近いほどピロリの抗生物質への感受性が高いのだそう)、それまで使われていたPPIのランサップ、ランピオンが役目を終えて販売中止になったように、ボノサップも段々と使われなくなっていくのでしょうかね…?

でも先生、いきなり2次除菌からだと、クラリスロマイシン耐性の証拠を付けないと保険が通らなそうですよ!

参考:日本ヘリコバクター学会のガイドラインQ&A

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