泌尿器M医師「」
腎機能悪くても使える下剤って何だったかな?
アミティーザ、リンゼスと、あとほら最近発売された…
…グー、フィス?
あー、それや。有難う!
ほっ。
こちらの先生、以前もクイズを出してきて…(笑)
リンゼスが発売されたころに「最近アステラスから発売された便秘に使える薬何だっけ?」って。
その時も私ちゃんと便秘型過敏性腸症候群のリンゼスって答えられました。
えへん。
今回紹介したグーフィスは、胆汁酸トランスポーター阻害薬と言われ、回腸で(管腔側から)胆汁酸の再吸収を阻害・大腸に流入した胆汁酸が大腸管腔内への水分分泌・消化管運動を促進します。
(管腔側から)と書いたように、体内には吸収されずに薬効を示し、ほぼ糞便中に排泄されます。
でも今回のクイズは、もしかしたらモビコールってお答えしても正解だったのかもしれませんね。
同時期に発売されているし、モビコールも吸収されず腎機能関係ありませんからね。うむ。
っていうか、Mgを含む酸化マグネシウム以外は腎機能を気にする下剤ってないんじゃないかしら?
(※マグコロールなどの経口腸管洗浄液は除きますよー)
もしあったら、教えてください。
アミティーザが「重度の腎障害患者では24μgから開始するなど慎重投与」となってるくらいで、次のような薬剤は腎機能が悪くても普通に使えます。
センノシド、アローゼン、アミティーザ、モビコール、ラクツロース、ラキソベロン、新レシカルボン坐剤、グーフィス、グリセリン浣腸、スインプロイク(オピオイド使用時のみ)
ここ数年で過敏性腸症候群(IBS)や慢性便秘症の治療薬が相次いで承認されたため、それらの問い合わせが増えたような印象を受けます。
先生は、使い慣れた薬はいいのだけど、それでダメな時に「そうだ、あの新しい薬を試してみよう。え~と…なんだっけ?」と、薬剤部にお電話くださってるような感じです。
下剤だったら、2018年に新しい作用機序のグーフィスとモビコールが発売され、リンゼスに慢性便秘症の適応が追加になったので、ここら辺は覚えておいた方がいいかなぁ。
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うちの新人に向けた余談ですが、薬を紹介したあとも「採用ではないので患者限定登録しますね」と、処方できるとこまでフォローしてあげてください。でないと外来で入力できないものもあるからね。