セフカペンピボキシル(100)3T3×7日分
当院では電子カルテで処方がとんできます。上記の処方がきたら、まず薬剤師1人が使用目的や用法用量などに問題ないことを確認して処方ロック(もう誰もいじれないように鍵をかける)をします。そして別の薬剤師も同じようにカルテを確認して調剤分包機へデータを送信します。調剤室にいる人数が多い時は、調剤する人は処方意図が分からずに調剤する事も珍しくありません。それでも大丈夫なように、最初のカルテ監査の段階でじっくり確認いたします。
さて、このセフカペンピボキシルですが、先生のカルテに「内服でFMOX開始」と書かれていました。新人ユウユウちゃん「フロモックスだからセフカペンピボキシル♪」と何の疑問も持たずに処方ロック。次にカルテを見た別の人が「あれ?ホスミシンじゃない?」って。んんんー?
2人とも間違えてる。正解は、FMOXはフロモキセフNa…の略語ですので、商品名は「フルマリン」になりますね!ちなみに注射です。
先生もおそらくFMOX=フロモックスと勘違いされたのでしょう。調剤自体はセフカペンピボキシル内服で問題無さそうです。でもね、フロモックスの成分セフカペンピボキシルの略語はCFPN-PIなのです。
わざわざ忙しい先生にお電話するほどでもないけど、カルテは直したほうがいいし、今後も細菌培養結果を見たりするのに勘違いは訂正しておいた方がいいかな。そう思って、こっそり先生にメールをお出ししておきました。勘違いしてしまうお気持ちは分かります!って。それと略語を確認したいときは「今日の治療薬」で成分名に略語も併記されていますよって情報も添えて。
そしたら先生から「笑、了解です」と短いけどほっこりするお返事をいただきました。そしてカルテの記載もすぐ直してくれてました。外科のT先生、いつも気さくに話してくださるのでこちらも安心してコンタクトがとれます。先日は通りすがりの薬剤師のりちゃんに「いつも通勤時に走ってるよね!めだってるよ(笑)」と声をかけてくださったそう。優しいなぁ!