セフォチアム1g+生食100ml 1日2回
胃瘻造設の日
禁忌:セフトリアキソン
胃瘻造設のパスの患者さんに、上記処方が出ていました。
患者カルテを見てセフトリアキソンが禁忌ということに気づきました
ここでまず、同じセフォチアムとセフトリアキソンは同じセフェム系だからダメそうですね~とピンときます。
そして「そういえば先日係長がセフェムの骨格についてDIニュースに載せてくれていたなぁ」と思い出します。
それから「外科手術の抗生剤選択のガイドラインがあったっけ…」と探します。
よし、なんとか疑義照会できそうだぞ!となります( ´∀` )
まず骨格について…同じセフェムでも、似ているものと似ていないものがあって、1つにアレルギーがあっても全てがダメとは限りません。
このテーマに関して、当院のDIニュースでもお知らせがあったのですが、他にもあるかな~とネット検索をしてみたら徳山医師会病院のDIがすごい!βラクタム系抗菌薬の骨格と、交差反応の確率の高さを〇×△□で示してくれています。とてもよくお調べになっていると思います。(No.433)
詳しく知りたい方はリンク先へどうぞ。
この表、注射室に貼らせていただこうかな…。(↓)
ペニシリン、セフェムアレルギーとβラクタム系抗菌薬の使用(交差反応)
セフトリアキソンがダメだとセフォチアムもダメでした。
では代替薬はというと…PEGでβラクタムアレルギーがから、これが参考になるのかな。↓
以下、実際の疑義照会になります。
①処方医へ
胃瘻造設の患者さんですが
セフトリアキソンで薬疹がでたことがあります。
セフォチアムも骨格が似ているのでやめた方がいいと思います。
いかがしましょう?
僕はいらないと思うけど
外科の処置だから外科に聞いてください。
②外科医へ
循環器の医師から、外科に確認するよう言われましたので…
いかがしましょう?
外科は処置するだけであって、管理は循環器なのになぁ…
セファゾリンやパンスポリンはダメなの?
パンスポリンはセフォチアムと同じですね(;^_^A
クリンダマイシンはいかがですか?
それでお願いします。
そんなやり取りの結果、下記処方に修正されました。
クリンダマイシン600㎎+生食100ml 1日2回
胃瘻造設の日
今回は主治医がお休みということで、代理の先生が処方されていました。
そのため『σ(゚∀゚ )ボク?』みたいな雰囲気があったのです。
一瞬「たらいまわし…」という言葉が浮かびましたが、無事に処方変更ができてよかったです!